40歳からの2度の転職を振り返る

職歴に関しては「変わり者」と言われます。

新卒で入社し18年間勤務した新聞社から、実務未経験でエンジニアに転職したためです。当時40歳。年齢的に見てもあまり多くはない転職事例を振り返ってみます。

1度目の転職

  • 時期: 2020年4月
  • 年齢: 40歳
  • 企業: 新聞社 → システム開発会社
  • 職種: 記者 → エンジニア

転職理由

当時、個人でのプログラミング経験がおよそ10年ありました。

iPhoneの所有をきっかけに、主にテキスト操作の自動化のためにJavaScriptに触れたのが始まりです。WordPressを運用していた時期もあり、その際にHTMLとCSSにも親しみました。

プログラミングを単なる趣味ではなく仕事とし、技術の世界で生きていきたいという思いが一番の転職理由でした。

また、小中学生の息子2人を育てるシングルファザーであり、家事・育児との両立のために柔軟な働き方を目指したい気持ちもありました。

準備

転職活動に先立って、プログラミングスクールでJavaを学びました。それまで完全独学だったプログラミングを体系的に学び直すことと、求人数の多い言語を習得することが狙いでした。

一方で転職への「備え」の意味でそれ以上に役立ったのは、それほど高くない生活レベルを長年維持できていたことです。もし給与を全額使い切るような生活スタイルを送っていたとしたら、年収減の恐れがある転職活動にはとても手を出せなかったはずです。

面接で評価された点

採用面接では「なぜ職種を変えて転職したいのか」を繰り返し問われました。「40歳になって転職を決意した理由」、逆に「今まで転職しなかった理由」など、年齢に関する質問も多く受けました。

面接官にとっても経験の少ない転職事例でしょうから、理由をしっかりと理解してもらえるよう、筋道を立てて明確に説明できるかどうかが大きなポイントだったと考えます。

こちらからは、記者として幅広い分野・年代の人にインタビューし記事を書いてきた経歴を、システムの要件定義など上流工程への応用という文脈でアピールしました。

内定を受けた2社のどちらからもこの点を評価してもらえました。異業種からの転職では技術面だけでなく、他のエンジニアにはない業務経験やスキルを、いかにエンジニアの職務に結びつけて伝えられるかが鍵を握ると実感しています。

2度目の転職

  • 時期: 2021年7月
  • 年齢: 41歳
  • 企業: システム開発会社 → データ分析スタートアップ
  • 職種: エンジニア → エンジニア

経緯

システム開発会社での仕事は楽しかったのですが、長時間の残業で家庭との両立が困難になったことなどから、再度転職を決意しました。

今回も面接では記者からエンジニアに転身した理由を詳しく説明する必要がありました。転職理由を明確に伝えられたことや、社会人経験の長さが人数の限られるベンチャー企業にフィットしたことが採用につながりました。

まとめ

40歳から未経験の職種に転職することはリスクも伴いますし、一般的には難しいと考えられているでしょう。

実際、私も面接まで進めた企業からは内定を得られたものの、書類選考で不合格となったケースも複数あり、応募先によって両極端な選考結果となりました。

ですが、決して40歳だから転職が不可能、というわけではありません。本気でエンジニアを目指したいという方に、何かしらこの記事がお役に立てれば幸いです。