読書メモ「読んだら忘れない読書術」
読書が好きで月に何冊も読むのに、内容を覚えていられない。そんな悩みにぴったりのタイトルでしたので手に取りました。結果的に「読書を通じたインプット」から、「アウトプットを前提とした読書」へと意識を切り替えることができました。
アウトプット=付箋
記憶に残す読書のために、精神科医でもある著者が勧めるのは「アウトプット読書術」です。
本を読んで「1週間に3回アウトプットする」と記憶に残る。これが脳科学に裏付けられた記憶の法則です。
本書によると、人間の脳は日々流れ込んでくる膨大な情報を、まず海馬に仮保存するそうです。
保存期間は1〜2週間。その間に繰り返し利用された情報は、重要な情報として付箋を付けられ、長期の記憶を担う側頭葉に移されます。
1週間に3回のアウトプットは、読んだ本の内容を海馬から側頭葉に移すために、付箋を付ける行為というわけです。
本は汚く読む
アウトプットの方法として、次の4つが挙げられています。
- マーカーでラインを引く
- 人に話す
- 名言をSNSでシェアする
- 書評やレビューを書く
その中から、次の順に3つ取り組むことにしました。
- 黄色の蛍光ペンでラインを引く
- 心に残った箇所を感想とともにTwitterに投稿する
- 書評を書く(この記事です)
ただ、ここで問題になるのは1です。
著者は普段からラインを引いたり書き込みをしたりと、本を汚く読んでいるとのこと。脳科学的にも、その方が脳が活性化し、記憶に残りやすくなるそうです。
一方、私は本を汚しながら読むことに抵抗を感じるタイプです。どうやって折り合いを付ければよいでしょう?
抵抗感の払拭
まず、自身の性格を否定してもどうにもならないので、そこは素直に受け入れることにしました。そして「きれいにラインを引く」という方法に落ち着きました。
具体的には、読みながらではなく読み終えてから、ラインを引く場所を選びます。気になったところを読み返し、厳選した3ヶ所にラインを引きます(本書でも「3行読書術」として紹介されています)。
ペンは穏やかな色合いが特徴のゼブラのマイルドライナーにしました。初めて使ったのですが、色が薄く、蛍光ペン特有のぎらぎらとした感じがしないので目に優しいです。
書き込みはまだしていませんが、ラインを引くだけでも、場所の選定に相当頭を使いますし、読み返すときに重要な箇所が目に入りやすくなり、よい効果があるように感じています。
まとめ
本書は読書のスタイルを変えるぐらいのインパクトがある良書でした。
本が好きで、いつもきれいに読んでいる割に内容を忘れてしまう。そんな人はぜひ読んでみてください。